アドソープ

アドソープ は、排水中に含まれる様々なイオン化された有害物質を吸着・固定する目的で開発された粘土鉱物を原料とする多孔質の資材です。主要構成成分はMgo Fe2O3 SiO2で、形状は直径5mm長さ約6~8mmのペレット状です。アドソープを排水中に浸漬すると、アドソープ中の成分によって近傍の水pHが緩やかに9前後に上昇し、また、水中での陰イオンとして存在するヒ素やホウ素、フッ素は静電引力によって正に帯電したアドソープ表面への吸着や内部への吸蔵等の作用によって排水中から除去されます。また、カドミウムや鉛、亜鉛等の重金属に対しては水酸化物として沈殿除去、固化・捕捉する作用を有しています。平成21年度環境省温泉排水処理技術開発普及等調査の公募事業に採択され、長野県松代温泉で実証しました。
2011年11月から相馬市除染工事において、汚染水中の放射性セシウム134・137の吸着除去材として使用され、2016年1月現在までの処理水全てのセシウム134・137濃度は不検出となっております。

対応可能な汚染物質

物質名(化学記号)
カドミウム(Cd) 六価クロム(Cr(Ⅵ)) シアン(CN) 水銀(Hg) セレン(Se) 鉛(Pb) ヒ素(As) フッ素(F) 銅(Cu) ホウ素(B) 亜鉛(Zn)ニッケル(Ni) バナジウム(V) リン(P) 窒素(N) セシウム(Cs)134・137 ヨウ素(I)
エコハーモニィ アドソープ
形状 粉体 固形物
対象 焼却灰(石炭灰・PS灰)・建設汚泥・浚渫汚泥
有害物質含有土壌(重金属・油)・有機性畜産廃棄物・工場排水
工場排水・温泉排水
特徴 焼却灰・汚染土壌等を、処理プラントを用いて混練することにより不溶化・固化します。排水は固液分離させ、沈殿物は不溶化し、浄水は環境基準以下に処理し放流させます。
セシウム134・137等の放射性物質を不検出に処理する場合の汚染水処理前最大値は100,000Bq/ℓ以下です。
アドソープに重金属等を吸着させ、排水を浄化させます。セシウム134・137等の放射性物質を不検出(10Bq/ℓ以下)に処理する場合の汚染水処理前最大値は5,000Bq/ℓ以下です。

アドソープ応用例